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2. クラリネットアンサンブル

 クラリネット・アンサンブルは、管楽器のアンサンブルの中でも身近で、また効果の高い演奏が可能な形態です。クラリネットという楽器は音域が広いのですが、その広い音域が比較的自由に使えます。弦楽器が音域の高い、低いに制約されることなく使えるのに似ています。クラリネットで現在使われている楽器は次の通りです。
A♭クラリネット、E♭クラリネット、Dクラリネット、Cクラリネット
B♭クラリネット、Aクラリネット
Fバセット・ホルン、E♭アルト・クラリネット、B♭バス・クラリネット
E♭コントラ・アルト・クラリネット、B♭コントラ・バス・クラリネット
これだけたくさんある種類のうち、吹奏楽やアンサンブルでは太字の楽器が一般的に使われます。他の楽器は特別の編成の吹奏楽やオーケストラ、またこれらを用いたアンサンブル、独奏などに使われます。ですから、ごく常識的には吹奏楽の世界を考えているならば、太字の楽器のことがわかっていればよいということになります。

(1)編成
クラリネット・アンサンブルの形態には通常次のようなものが多く組まれます。
・ 三重奏
●B♭クラリネット 3
○B♭クラリネット 2 B♭バス・クラリネット 1

・ 四重奏
●B♭クラリネット 4
●B♭クラリネット 2 E♭アルト・クラリネット  B♭バス・クラリネット
●B♭クラリネット 3 B♭バス・クラリネット
○E♭クラリネット 1 B♭クラリネット 2 B♭バス・クラリネット 1
○E♭クラリネット B♭クラリネット E♭アルト B♭バス

・ 五重奏
●B♭クラリネット 3 E♭アルト・クラリネット B♭バス・クラリネット
●B♭クラリネット 4 B♭バス・クラリネット

・ 六重奏
●E♭クラリネット 1 B♭クラリネット 3
E♭アルト・クラリネット 1 B♭バス・クラリネット 1

※これ以上はクワイア形式になり、六重奏にコントラバス・クラリネットが加わったり、B♭・E♭アルト、B♭バスを複数で使うようになったりします。
一般的に普及しているものは●のものです。これらの形態は楽譜も多く出版されていて、編成にも無理がないので気軽にグループを組むことができ、とても手軽にアンサンブルを楽しむことができます。吹奏楽のでは、クラリネット・セクションに大勢の人がいるわけですが、このような小さいグループをたくさん組ませて活動したらどうでしょうか。

(2) クラリネット・アンサンブルのテクニック
クラリネット・アンサンブルは同属の楽器で音色も高い方から低い方まで統一されているので、音色を混ぜる苦労をしなくてすみます。また音量もだいたい似かよっていますのでバランスも大変とりやすいのですが、それだけにひと通り音が出てしまうと、それだけでよしとしてしまうきらいもなくありません。
アンサンブルを行うには一人一人が正しいピッチ、美しい音色を出す奏法、正しい運指法を用いることが第一の条件となります。お互いのパートの動きを理解してそれに対応する、これがアンサンブルの本当の面白さにつながるのです。
また、各々のパート間のリズムの関係、アーティキュレイション、イントネーションを統一しなくてはいけません。こういった問題を様々な場合に応じて整理していく作業がアンサンブルのまとめのひとつの基礎技法になります。
主旋律と伴奏部はっきり区別されているような曲では、伴奏部を少し小さめに押さえると主旋律が引き立ちますし、また低い音のパートは同じ音量だとどうしても高い音のパートに負けますから相当しっかり音を出さないといけません。バス・クラリネットは全体に大きめに吹くと意識していたほうがよく、アルト・クラリネットも同様に考えられます。
それぞれのパートの役割を理解するところからアンサンブルは始まるのです。

▼レパートリー   ○ 作曲者/編曲者
・ 曲名 編成
~三重奏~
○オストリング
・アルエット 編成3B♭Cl.

○ウォーカー
・クラリネット三重奏変ロ長調 編成3B♭Cl.

○モーツァルト/オストリング
・メヌエットとトリオ 編成3B♭Cl.またはE♭Cl.2B♭Cl.

○ヴォクスマン
・3本のクラリネットのための室内楽曲集第1巻および第2巻 編成3B♭Cl.

○エンドレッセン
・木管楽器のお祭り 編成3B♭Cl.

○ウォーカー
・ときめき 編成3B♭Cl.

○ブーフィル
・3本のクラリネット三重奏第1番 編成3B♭Cl.

○プート
・クラリネット三重奏曲(テルツェット)3B♭Cl.

~四重奏~
○カプラン
・昔話 編成4B♭Cl.

○ブラダーグ/ヴォクスマン
・ボヘミア組曲 編成4B♭Cl.

○グランドマン
・バガデル 編成4B♭Cl.

○フランカイザー
・踊る妖精 編成4B♭Cl.またはE♭Cl.3B♭Cl.
またはE♭Cl.2B♭Cl.B♭B.Cl
・粉雪の舞 編成4B♭Cl.またはE♭Cl.3B♭Cl.
またはE♭Cl.2B♭Cl.B♭B.Cl
・秋によせて 編成4B♭Cl.または2B♭Cl.E♭A.Cl.B♭B.Cl

○ベートーヴェン/オストリング
・スケルツォとトリオ 編成3B♭Cl.B♭B.Cl
または2B♭Cl.E♭A.Cl.B♭B.Cl

○ジェイコブ
・4本のクラリネットのための「スケルツェット、パバーヌとゴパック」 4B♭Cl.

○ウィルソン
・4本のクラリネットのための「パガニーニの主題による変奏曲」 4B♭Cl.

○ハーヴェイ
・4本のクラリネットのための「ファンタジア」 4B♭Cl.

○永井彰
・くまさん変奏曲 3B♭Cl.B♭B.Cl.

○ベネット
・クラリネット四重奏のための「アルゼンチン」 2B♭Cl.A.Cl.B.Cl.

○デュボワ
・クラリネット四重奏曲4B♭Cl.

○磯崎敦博
・兎率の憂い 4B♭Cl.

○三浦真理
・クラリネット4重奏のための「クローバー・ファンタジー」 3B♭Cl.B.Cl.

~五重奏~
○ベートーヴェン/ジョンソン
・アダージョ・カンタービレ 編成3B♭Cl.E♭A.Cl.B♭B.Cl
または4B♭Cl.B♭B.Cl

○モーツァルト/ジョンソン
・メヌエット~セレナーデ第1番より 編成3B♭Cl.E♭A.Cl.B♭B.Cl
または4B♭Cl.B♭B.Cl

○マクダエル/ジョンソン
・森のスケッチ 編成3B♭Cl.E♭A.Cl.B♭B.Cl
または4B♭Cl.B♭B.Cl

○J.S.バッハ/森田一浩編曲
・シャコンヌ「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番ニ短調BWV1004」より
4B♭Cl.B.Cl.

~六重奏~
○ボザ
・クラリネット・アンサンブルのための「ほたる」
E♭Cl.2B♭Cl.A.Cl.B.Cl. C.B.Cl.

○ルーシュール
・クラリネット六重奏のための「家族」 E♭Cl.2B♭Cl.A.Cl.B.Cl. C.B.Cl.

~七重奏~
○森田一浩
・クラリネット七重奏のための「エレジーア、リトミカ、サンバ・オスティナート」
7B♭Cl.

~八重奏~
○森田一浩
・クラリネット・クワイアのための「オーバード」
E♭Cl.4B♭Cl.A.Cl.B.Cl.C.A.Cl

○ネリベル
・クラリネット・クワイアのための「コラールと舞曲」
E♭Cl.3B♭Cl.A.Cl.B.Cl.C.B.Cl

お薦めレパートリー

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K.Morita
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ルーシュール
R.Loucheur
GERARD
BILLAUDOT
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ベネット
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CLOVER FANTASY
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M.Miura
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シャコンヌ
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バッハ/森田一浩
J.S.Bach
オーバード
AUBADE
森田一浩
K.Morita
音楽之友社
コラールと舞曲
CHORALE AND DANZA
ネリベル
V.Nelhybel
SOUTHERN

▼配置

ここでは一番多く行われる形を選んで図で示すことにします。

 

 

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