秋田県秋田市を拠点に活動する吹奏楽団「秋田吹奏楽団」のホームページです。

頑張ろう!小・中編成バンド

バンド指導者(吹奏楽部の顧問)として生徒の前に立つとき、私たちは、まず「練習は、どのように進めたら良いのか?」「何からはじめたらいいのだろう?」と悩みます。実力のあるバンドや伝統的に練習方法の確立されているバンドはともかく、一からすべて作っていかなくてはならない学校も多いのではないでしょうか。(私たちも同じでした)ベテランの指導者にアドヴァイスを求めても様々な意見があるし、ものの本を読んでも実に多様な方法が紹介されているし、結局どうしたら良いのか迷って、途方にくれるばかり・・・「え〜い」とはじめてみても、前に立つ人間の迷いが、結局、中途半端な結果となって・・・・(書いていて耳が痛い!)
現在、小・中編成のバンドは、日本の吹奏楽の中心の編成です。どこのバンドもみんな同じ悩みを持って活動しています。とにかく、自信を持って取り組んで下さい。生徒たちは待っています。

小・中編成のためのアイディア

1 楽器の持ち替えの提案
「人数が少なくて、演奏に必要な楽器が足りない時はどうするのか」「欠けているパートはどうすればいいのか」という疑問は、小編成バンドにとって常に直面する問題です。また「希望した楽器で編成を組んだので人数に偏りがある」という声も多く聞かれます。この場合、人数に対して、演奏に必要な楽器やパートが欠けたり、バランスが悪かったりして問題を抱えながら演奏している場面をよく見かけます。そこで思い切って発想を変えて(全く別の楽器にトライすることも含め)楽器の持ち替えを奨励してみてはどうでしょう(奏法的に関連のない楽器を吹くことは自分の専門の楽器の奏法にマイナスになる可能性や、学校備品の管理という点で、指導上問題があるという指摘はあると思いますが)これまで、楽器の移動(トレード)で成功した例は、数多くあります。生徒と相談して、トライして見て下さい。

金管は、一般に、小さいマウスピース→大きいマウスピースの方がやり易いです。
(打楽器へのコンバートは除く)
トランペット→ オーボエ    トロンボーン→ ファゴット
テナーサックス→ファゴット   トランペット →ホルン
ホルン  →トロンボーン    クラリネット →サックス(なぜか音色が良くなかった)
ユーフォニアム→テューバ
※全日本吹奏楽コンクールに出場したある高校の例(すごい!)
フルート・ピッコロ→バリトンサックス
ユーフォニアム→ファゴット     クラリネット→テューバ
トランペット→フルート       テューバ→フルート
テューバ→クラリネット→バスクラ→テナー&アルトサックス
ユーフォニアム→クラリネット    テューバ→フルート→コントラバス

私自身も、中学校では打楽器→チューバ、高校でクラリネットと楽器を変わった経験があるので(全てに、この例が当てはまるとは限りませんが)、本人の希望(意欲)と楽器に対する興味と適性が合えば、本人とバンドにとって、この上ない幸運と財産になりますし、新しい可能性が発見できると思います。また、同属楽器は専属にせず、持ち替えをどんどん行って、柔軟に対応しましょう。

表  サックスはソプラノ・アルト・テナー・バリトン相互に
オーボエ→ イングリッシュホルン フルート→ ピッコロなど(当然ですね)
バスクラ→ クラリネット →E♭クラリネットなど
トランペット→ コルネット→ フリューゲルホルン
ホルン→アルトホーン  バリトン→ ユーフォニアム
この他に、トロンボーン→ ユーフォニアム(バリトン)はマウスピースの形状が似ていて互換性があり、持ち替えし易い組み合わせだと言えます。

2.楽譜の書き替えについて

小・中編成はパート数が決定されていますが、どうしても曲の編成に足りないパートがある時、楽器の代替、欠けているパートの補充等の楽譜の書き替えが必要です。
これまでの経験で、足りないパートや楽器を編成にある楽器に置き換えるときに有効であったと思われる楽器の組み合わせを表で示しますので参考にして下さい。また、各学校の実態に合わせ、試行錯誤してみて技術的に可能なもの、曲の中でバランスの良いものも探してみましょう。

表 ○パートの書き換え案
・フルート→E♭クラリネット(低い音域は、クラリネットやアルトサックスで)
・オーボエ→クラリネット(+フルート)ソプラノ・サックス、アルトサックス
・イングリッシュホルン→ソプラノサックス、アルトサックス、テナーサックス
・クラリネット →ソプラノサックス、(中低音はアルト・テナーサックス)
・テナーサックス →ユーフォニアム、クラリネット低音域で複数で
・トランペット高音域→クラリネット1stが、ばりばり吹く、ソプラノ・サックス
・トランペット中低音→ ホルン、アルトサックス(低音はトロンボーン)
・バスーン→クラリネット、テナーサックス、バリトンサックス(但し、サックスは音量や響き的にバスーンより大きくなる)バスクラリネット
・トロンボーン→テナーサックス、ユーフォニアム、ホルン、高音域はトランペットをかぶせる。
・ホルン(低音)→ユーフォニアム、テナーサックス、高音域はトランペット、アルト・サックス
・ユーフォニアム→トロンボーン、ホルン、テナーサックス、
・ハープ→ヴィヴラフォン+マリンバ、ピアノ、和音は、クラリネットとフルートでハーモニー
(グリッサンドはグロッケン+トライアングルロール+クラリネット+フルートのスケール等)
・コントラバス→ バスクラリネット、バリトンサックス、ユーフォ、テューバ(やや重い)
・バスクラリネット→テナーサックス、バリトンサックス、ユーフォニアム 他・・
メンバーの技量、曲のイメージ、楽器間のバランス、和音の構成音の確認といった作業や各楽器の音域や移調楽器の知識さえきちんとおさえれば、誰でもある程度できると思いますし、自分のバンド独自のサウンド作りですから、やってみるとなかなか面白いので、どんどんチャレンジしましょう!(ただ、その時の状況に応じて行うので、時間ロスが予想されます。書き換える可能性のあるパート譜は、予め何通りか用意しておくと効率がいいです)

3.運営面について

小・中編成のバンドでは、メンバーの技術や音色はもちろん、一人一人の個性が全体に与える影響が大きいです。言い換えると個人個人の責任が重いと言えます。生徒同士、個人のわがままや不満で、全体の意欲が削がれたりする事のないように、ミーティング等で人間関係づくりに最大限の努力をしてください。先生も、「人数が少ないからやりたい曲が出来ない」「予算が少ない」「コンクールじゃどうせだめだ」等と投げやりにならず(言い訳せずに)頑張って欲しいです。
運営の主なポイントは次の通りです。

  • 活動の目標や方針を明確に。
  • 長期的な行事の計画や週の活動予定をきちん(具体的に)たてる。
  • 活動組織の充実。(できるだけ多くの人が係につき、積極的に活動する)
  • 指導者(顧問)とメンバーとのコミュニケーションづくり。
  • 運営の問題を納得ゆくまで話し合い、確固としたチームワークを築く。
  • 責任感のあるリーダーの育成。
  • 効率の良い練習システムの確立。
  • 運営経費確保のための市町村や学校との理解と協力体制作りの努力。
  • 地域や学校行事への積極的な参加。他校との交流等
    他にも部員勧誘、予算の獲得等の課題が沢山ありますが、とにかく構成メンバーの個性がそのままバンドのカラーになることをふまえ、十分にリーダー中心に話し合い重ねながら、運営にあたることが大事です。

これからもスクールバンドの中心は小編成、中編成であることは間違いありません。近い将来、日本の吹奏楽界が全日本の大編成のコンクール的な演奏にはない、小さな編成のバンドの新しい魅力ある演奏がステイタスになっているといいですね。「継続は力なり」という格言にあるように、毎日の積み重ねと「良い音」へのこだわりを持って練習しましょう。そして先生はいつでも「元気」で生徒の前に立ってください

2008.07.10

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